平成11年度裁判所書記官研修所養成部入所試験問題(平成10年8月施行)
第1部
憲法
1問
法律と最高裁判所規則との関係について論ぜよ。
2問
憲法の人権規定の私人間における効力について論ぜよ。
民法
1問→参考答案
Aは、父親Bに無断で、Cに対し、B所有の家宝の絵皿を代金200万円で売却した。ところが、代金の支払も絵皿の引渡しもしないうちにBが急死し、AがBを単独で相続した。絵皿は、Aが自宅で保管していたが、ある日、自身によって滅失した。
AC間の法律関係について論ぜよ。
2問
相殺の機能について述べた上、相殺が許されない場合について説明せよ。
刑法
1問
甲は、自動車を運転して通勤の途中、前方を自転車に乗って進行しているAを発見した。その際、甲は、道路が狭いので接触するかもしれないと思ったが、自分の運転技術ならば十分避けられると考えて追い越そうとしたところ、結局避けきれず接触し、自転車を転倒させてAに重傷を負わせた。甲は、Aを病院に運んだものの、逮捕されることを恐れて逃走し、さらに、犯罪の発覚を防ぐため、友人の乙に事情を明かして、自動車の破損部分を修理してもらった。その後、Aは、医師の輸血ミスにより死亡した。甲の刑事責任について論ぜよ(ただし、道路交通法違反の点は除く)。
2問
刑法236条2項の犯罪の構成要件について、具体例を挙げて論ぜよ。
民事訴訟法
1問
Xは、Yを被告として、売買契約に基づき、建物の引渡しを求める訴えを提起したが、この訴訟において、XY間に訴訟上の和解が成立し、調書に記載された。上記和解におけるXの意思表示に要素の錯誤があった場合、Xは、どのような措置をとることができるか。→参考答案
2問
民事訴訟において、訴訟物の果たす役割について説明せよ。
刑事訴訟法
1問→参考答案
次の各場合について論ぜよ(各小問は独立した問いとする)。
1 A事実で勾留されている被疑者をB事実で重ねて逮捕・勾留することは許されるか。
2 A事実で起訴されている被告事件において,起訴されていないB事実を量刑の基礎とすることが許されるか。
3 A事実で有罪判決が確定した後,A事実より前に犯していたB事実で同一人を起訴することは許されるか。
2問
当事者主義と実体的真実主義の関係に触れた上で,当事者主義を具体化した刑事訴訟法上の制度について説明せよ。→参考答案
2部
憲法
1問
内閣の権能について論ぜよ。
2問
表現の自由の規制に関する違憲審査基準について論ぜよ。
民法
1問→参考答案
Aは,自己の所有する絵画をBに売却し、その引渡しを完了した。しかし、Bが約束の期日に代金を支払わなかったので、Aは売買契約を解除した。この場合において、次の各問に答えよ(各小問は独立の問として答えよ)。
(1) Bは、売買契約が解除される前に、Cに対し、絵画を売却していたが、引渡しは済ませていなかった。
この場合のAC間の法律関係を説明せよ。
(2) Bは、売買契約が解除された後に、Dに対し、絵画を売却したが、Dの依頼により、そのままこれを預かって保管している。
この場合のAD間の法律関係を説明せよ。
2問
無効と取消しの相違点について説明せよ。
刑法
1問
甲は,A宅に侵入し、たんすの引き出しを開けて金品を物色中、帰宅したAに発見されたため何も取らずに逃げ出したところ、A宅から約30メートル離れた路上で、追いかけてきたAに取り押さえられそうになった。そこで、甲は、路上にあった石でAの頭を殴りつけ、全治2週間の障害を負わせて逃走した。
甲の刑事責任を論ぜよ→参考答案
2問
間接正犯と教唆犯の相違点について、具体例を挙げて論ぜよ。
CP
憲法
1問
違憲立法審査権について論ぜよ。→参考答案
2問
基本的人権の享有主体について論ぜよ。
民法
1問
2問
種類債権の特定(集中)について論ぜよ
刑法
1問
2問
民事訴訟法
1問
次の場合の判決の適否を説明せよ。
(1)Xは,Yに対し,象挙契約に基づいて甲土地の引渡請求訴訟を提起した。裁判所は,証拠調べの結果,XがYから甲土地の贈与を受けたことは認められないが,XがYから甲土地を買ったと認定して,請求認容の判決をした。
(2)Xは,Yに対し,所有権に基づいて乙土地の引渡請求訴訟を提起したが,Yは,Xから乙土地の贈与を受けたと主張した。裁判所は,証拠調べの結果,YがXから乙土地の贈与を受けたことは認められないが,Yがヵら乙土地を買ったと認定して,請求棄却の判決をした。
2問
訴えの却下判決と請求棄却判決の相違点について説明せよ。
刑事訴訟法
1問 伝聞法則の意義について説明した上,次の各証人の供述が伝聞証拠になるかを論ぜよ。
(1) 被告人Aの殺人被告事件の公判で,証人甲は,「Cは皆の前で『AがBを殺すのを見た。』と言っていました。」と供述した。
(2) 被告人Cの名誉毀損被告事件の公判で,証人乙は,「Cは皆の前で『AがBを殺すのを見た。』と言っていました。」と供述した。
(3) 被告人Dの強姦致死被告事件の公判で,証人丙は,「被害者のEは『Dなんか大嫌いよ,いやらしいことばかりする人なのよ。』と言っていました。」と供述した。→参考答案
2問 被疑者勾留と被告人勾留の相違点について論ぜよ。