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平成15年度第2回簡裁訴訟代理能力認定考査

考   査   問   題

第1問 別紙1記載のX及びYの言い分に基づき、以下の小問1から7までに答えなさい。
小問1 Xの訴訟代理人として、Y及びZに対して訴えを提起する場合の訴訟物を解答用紙(その1)の第1欄に記載しなさい。
小問2 小問1の訴訟(以下「本件訴訟」という。)において、Xの訴訟代理人として主張すべきYに対する請求の請求原因事実を解答用紙(その1)の第2欄に記載しなさい。
    なお、いわゆる「よって書き」は記載する必要がない。
小問3 本件訴訟において、Yの訴訟代理人として行うべき請求原因事実に対するYの認否を解答用紙(その1)の第3欄に記載しなさい。
小問4 本件訴訟において、Yの訴訟代理人として主張すべき抗弁及びその要件事実を解答用紙(その1)の第4欄に記載しなさい。
小問5 本件訴訟において、Xの訴訟代理人として主張すべき再抗弁を解答用紙(その1)の第5欄に記載しなさい(当該再抗弁の要件事実は、記載する必要がない。)。
小問6 本件訴訟において、X側が書証として提出したXの言い分3記載の借用書について、Yの訴訟代理人は、「成立を否認する。」と述べたため、裁判所は、Y訴訟代理人に対して「このY名下の印影は、Yの印章によって顕出されたものですか。」と釈明を求めた。この裁判所の求釈明の意味を解答用紙(その2)の第6欄に150字以内で記載しなさい。
小問7 本件訴訟において、Zに対する訴状等の訴訟関係書類の送達は、どのような送達によって行なわれることになるか。また、その場合のZに対する請求原因事実の立証の要否及びその理由について、解答用紙(その2)の第7欄に記載しなさい。


第2問 第1問記載の事例において、貸付金額が50万円であったときは、司法書士A(簡裁訴訟代理関係業務を行うのに必要な能力を有する旨の法務大臣の認定を受けているものとする。)は、Xの訴訟代理人として、Y及びZに対する請求を併合して訴えの提起をすることができるか。その結論及び結論を導くに当たって検討した問題点を解答用紙(その2)の第8欄に150字以内で記載しなさい。
なお、解答に当たって適用すべき法令は、平成15年12月6日現在適用されるべきものとする。

第3問 第1問記載の事例において、Zが行方不明でないとき、司法書士B(簡裁訴訟代理関係業務を行うのに必要な能力を有する旨の法務大臣の認定を受けているものとする。)は、Xが原告となってY及びZを被告として提起した訴訟について、Y及びZ両名の訴訟代理人となることができるか。その結論及び理由を解答用紙(その2)の第9欄に150字以内で記載しなさい。
(別紙1)

〔Xの言い分〕
1 私は、会社員をしている者です。かなり以前の話になるのですが、個人で印刷業を営んでいた友人のZにお金を貸したことがあり、その返済を受けられずに困っております。
2 私とZとは、小学生以来の同級生というよしみで親しく付き合ってきた仲でした。
Zは、新しい設備を次々と導入するという経営手法を採っており、以前は経営も順調のようでしたが、最近の不況で苦しくなってきたようです。そのような折、平成10年9月末ころ、久しぶりに会った際、運転資金が足りないので、少なくて構わないからお金を貸してくれないかと頼まれたのです。私の方も決して余裕があったわけではないのですが、Zが可哀想になり、手持ちの40万円を貸すことにしたのです。
3 同年10月1日になり、Zは、私の所を訪ねてきて、借用書(注:別紙2に記載の借用書)を持って来ました。私は、この借用書にZの署名押印があり、更に「連帯保証人」としてYの署名押印がありましたので、40万円を渡しました。
  なお、返済の時期については、特に合意しなかったのですが、私としては、当然、返済の原資が出来次第、直ちに返済してくれるものと思っておりました。
4 ところが、Zの経営は一向に上向きとならなかったようで、その後も何度か顔を会わせた際に返してくれるように暗に言ってきたのですが、のらりくらりして、返済してくれる気配はありませんでした。
平成15年の8月末日、いよいよZの経営が行き詰まったとの噂があったことから、私は、Z宅に赴き、はっきりと返済を求めたのですが、Zは、言を左右にして取り合ってくれませんでした。
5 その後、Zは、夜逃げをしてしまったようで、その行方は分かりません。
そこで、私は、同年11月中旬ころ、保証人であるY宅を訪れ、Yに対して借用書を示して返済をお願いしたのですが、そのような書面は知らないとけんもほろろで、平成15年12月6日現在、支払ってくれていません。

〔Yの言い分〕
1 Xの言い分のうち、Zが個人で印刷業を営んでいたことは間違いないことですが、XがZにお金を貸したことについては、私の預かり知らないことです。
2 また、Xの言い分2のうち、私の息子であるZがXと小学校以来の同級生で親しかったこと、Zの経営が平成10年ころから苦しくなっていったことは私も聞いており、間違いないことと思いますが、二人の間にお金の貸借があったということについては、何も聞いていません。
3 Xの言い分3の借用書については、私はこれまで見たこともありませんでした。確かに、ここに押されている印影には私の印章が使われておりますが、私がこの署名や押印をしたことはありませんし、そもそも連帯保証したということもありません。
なお、Z名義の署名押印部分については、Zのもののようにも見えますが、よく分かりません。
4 Xの言い分4のうち、平成15年8月末日ころにはZの経営が行き詰まったようであることは間違いないと思いますが、その他の事情については、私には全く分かりません。
5 Xの言い分5にありますように、Zは一家で夜逃げをしたようで、Zが住んでいた家も借家で財産も全く残っておりません。先週の平成15年11月末にZから私に電話があり、元気にやっているとの連絡はありましたが、どこにいるのかは教えてくれませんでした。
Xから同月中旬ころに借用証を見せられ、返済を求められたのは確かです。ただ、仮にZが本当にXから借金をしていたとしても、既に独立して私とは別に一家を構えているZのしたことですし、私も現在は年金暮らしで生活に余裕はなく、私自身もZに対して多額のお金を貸しているものですから、私の関知しない件について、「はい、そうですか。」と支払うことはできません。




(別紙2)

借  用  書
X  殿
金四拾万円也
   但し、借受金として、本日正に収受しました。
   平成10年10月1日
                    ○○印刷所Z  印
                    連帯保証人Y  印

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